「本は古本になると、
真価だけで
生きてゆくのである。」
司馬遼太郎
つぎからつぎから
しゅっぱんされる
しんかんぼんのやま
さいきんのほんやが
にがてになって
はいることも
すくなくなった
それより
へってはしまったが
ふるほんやには
まちでみかけたら
すいこまれるように
たちよってしまう
ほんの
ちょしゃと
どくしゃと
みせのてんしゅが
つくりだす
ふるほんやの
くうきが
たまらなくいい
さがしている
ほんが
みつかることは
なかなかない
それでも
どこかで
だれかがよんだ
なつかしいほん
ふしぎなほん
かわったほん
いいつらがまえのほんに
であうことができる
こんなたのしみは
しんかんぼんの
ほんやには
あまりきたいできない
むすうのほんに
したしんだ
しばりょうたろうの
ことばは
せっとくりょくがある
はやりすたりを
のりこえて
いきのびてきた
ふるほんは
これからも
ほんずきから
ほんずきに
ひきつがれ
ながく
よみつづけられて
いくだろう
そんなほんを
てにとるのは
じつにたのしい
なあむ