「このひろびろとしろいページに
 くっきりとさいているか

 ことに
 むなしくふりあげられているあしあし

 いつか どんなふうなわけからか
 こえねばならなかったページであろう

 それは かがわるいのでもページがわるいのでも
 なにがどうだというのでもなかったであろう

 ああ
 このひつぎのようにしずかなページに
 おしばなともみえるおとのないかだ」

   (「ノートにはさまれてしんだか」まど・みちお)



ノートに
はさまれて
しんだ
かは
わたしだった
かもしれない


なあむ