「いのち短し
恋せよ乙女
あかき唇
あかき唇
あせぬ間に
熱き血潮の
熱き血潮の
冷えぬ間に
明日の月日は
明日の月日は
ないものを」
(『ゴンドラの唄』より)
ひととして
うまれたのだから
いせいを
おもい
こがれるのは
しぜんの
ことわりである
しかし
じんせいは
ここで
おわらない
こいする
いせいの
さきに
みをおしまず
いのちを
すててでも
おいもとめたい
ものが
あらわれくる
なあむ
眼ある人は盲人のごとく 耳ある人は聾者のごとく 知慧ある人は愚鈍なる者のごとく 強い者は弱い者のごとく