こころ ほどけゆく

眼ある人は盲人のごとく 耳ある人は聾者のごとく 知慧ある人は愚鈍なる者のごとく 強い者は弱い者のごとく

りんじゅう

かみさま
わたしというみみかきに
うみを
いちどだけすくわせてくださいまして
ありがとうございました
うみ
きれいでした
このいってきの
ゆうやけを
だいじにだいじに
おとどけにまいります

(「りんじゅう」まど・みちお)



いったい
ひとは
それぞれ
どのような
りんじゅうを
むかえるのだろう?

ねがったとおり
おもいどおりの
りんじゅうを
むかえることは
なかなか
できないだろう

やすらかに
おだやかに
りんじゅうを
むかえるのか

ていこうして
しちてんばっとうの
りんじゅうを
むかえるのか

どのような
りんじゅうであれ
さいごのさいご

ひとは
ゆうやけの
たとえようもない
あのいっしゅん
のように
このうえなく
うつくしい
あんじんの
ひょうじょうを
うかべて
しずんでゆく


なあむ

どこでもドア

わたしにとっての
どこでもドアは
ざぜん(めいそう)

ざぜんどうに
いくこともない
ざふがなくても
かまわない
あるいていても
よこになっていても
もんだいない

きもちをしずめ
こころをとめたら
そのばは
そのまま
どこでもドア

いきのおとに
みみをすまし
いきそのものとなり
そとのへんかに
うごされることなく
すぎさるのをながめ

じっとしずかに
すわりつづける

ただ
そうしているだけで
わたしは
わたしをはなれ
せかいと
つながり
うちゅうと
ひとつになる


なあむ

うちゅうのはてまで

「はなのかは
 かぜにさからいてはゆかず
 せんだんもたがらも
 まりかもまたしかり
 されど
 よきひとのかおりは
 かぜにさからいつつもゆく
 よきひとのちから(とく)は
 すべてのかたにかおる」
  (『ほっくきょう』54)


あめがふろうと
かぜがふこうと
あらしになろうと

よきことは
かならず
とおくまで
かならず
うちゅうのはてまで
ひろがってゆく


なあむ

むじょうけんで

むじょうけんで
ありのままの
ひとを
みとめる

むじょうけんで
ありのままの
ひとを
だきしめる

むじょうけんで
ありのままの
ひとに
てをあわす

むじょうけんで
いきとしいけるものに
いつくしのこころでせっする

おのれをさって
おのれをなくし
おのれをすてて


なあむ

アニッチャ

かわらぬものは
やはり
へんです
アニッチャ

かわらぬものは
やはり
いようです 
アニッチャ

かわらぬものは
やはり
ふそんです
アニッチャ

かわらぬものは
やはり
かなしいです
アニッチャ

かわらぬものは
やはり
どこをさがしても
なにをさがしも
ありません
アニッチャ


なあむ
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