こころ ほどけゆく

眼ある人は盲人のごとく 耳ある人は聾者のごとく 知慧ある人は愚鈍なる者のごとく 強い者は弱い者のごとく

こころをのせてこえにだす

こえにだして
ありがとう
といおう
にこにこわらって
はっきりと

こえにだして
ごめんなさい
といおう
こころのそこから
しっかりと

こころをのせて
こえにだすだけで
じぶんが
かわっていく
あいてが
かわっていく
みんなが
かわっていく


なあむ

ていてんかんそく

ひとが
たくさん
いきかう
まちかどに
すわって

ひねもす

とおりすぎる
ひとびとを
ひたすら
ながめてすごす

あさ
ひる
ばん

じつに
さまさまなひとが
とおりずぎていく

おさないこ
わかいひと
おじいちゃん
おばあちゃん
おんぶされたあかちゃん
おとこのこ
おんなのこ
おおきなひと
ちいさなひと
ふとったひと
やせたひと
じょせい
だんせい
けんこうそうなひと
そうでもないひと
かねもちそうなひと
びんぼうそうなひと
えがおのひと
ふきげんそうなひと
がいこくのひと
にほんのひと
はしっているひと
つえをついてるひと

きのうの
わたしが
めのまえを
とおりすぎ

あすの
わたしが
わたしを
おいぬいてゆく

きのうのわたしに
てをあわせ
あすのわたしに
てをあわせ

すべての
とおりすぎゆくひとに
てをあわす


なあむ

ねばならぬというとらわれ

じぶんは
こうで
なければならぬ
ああで
あらねばならぬ

という
とらわれから
じぶんを
かいほう
してあげよう

じぶんでない
なにものかに
ならねばならぬ
ことなど
なにひとつない

いまのまま
そのまま
ありのまま

いまの
じぶんを
だいじにして
いまのいまの
じぶんに
ただ
ただ
くつろいでいればよい


なあむ

からっぽ

かばんのなかを
からっぽにして

さいふのなかを
からっぽにして

ほんだなのなかを
からっぽにして

あたまのなかを
からっぽにして

りょうてのなかを
からっぽにして

おなかのなかを
からっぽにして

わたしをぜんぶ
からっぽにして

しあげに
からっぽも
からっぽにして

ああ
さっぱり
いいきもち


なあむ

わたしとうちゅう

そらをあおぎ
わたしが
つき
ほし
たいようを
ながめていて
ずっと
あきないのは

つき
ほし
たいようも
ずっと
わたしを
ながめているから

とおいむかし
わたしも
つき
ほし
たいようの
いちぶだったから

きっと
わたしが
つき
ほし
たいようと
べつのそんざいではないから

そらをあおぎ
わたしが
ずっと
あきないのは
わたしが
うちゅうそのもので
うちゅうが
わたしそのものだから


なあむ
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