こころ ほどけゆく

眼ある人は盲人のごとく 耳ある人は聾者のごとく 知慧ある人は愚鈍なる者のごとく 強い者は弱い者のごとく

からだにみみをすませて

おおくをかたらぬ
かにみえる
からだは
ちえにみちみちている

ごじゅうおくねんの
ながきにわたり
れんめんとうけつがれ
つたえられきた
いのちのはたらき
すべてが
ちえとなって
からだに
かくされている

もくしてかたらぬ
かにみえる
からだからの
ちいさなこえに
みみをすまして
ちえにふれていこう


なあむ

いのち

しなないいのちが
うまれくることはなく
うまれきたいのちは
かならずしんでゆく

いのちのおおもとから
はなれて
うまれくるいのちが
まぶしく
めでたいように

いのちのおおもとに
かえらんと
しにゆくいのちも
しずかながら
めでたい


なあむ

いまのいま

らいねんになったら
あらためよう
らいげつにでも
はじめよう
らいしゅうから
やりなおそう

それでは
おそいのです
ぜつぼうてきに
おそいのです

らいねんも
らいげつも
らいしゅうも

けっして
くることはありません

くると
しんじてうたがわない
あしたでさえ
くることはないのです

あらためるのは
はじめるのは
やりなおすのは
いましかありません

いまの
いまの
いましか
ないのです


なあむ

いきてくってのはたいへんなんだ

いきてくってのは
たいへんなんだ

にんげんに
きらわれる
ごきぶりなんかが
いきてくってのは
にんげんより
ずっとたいへんなんだ

だれだって
どんなひとだって
どうぶつだって
しょくぶつだって

いきていくってのは
たいへんなんだ

でも

いきてるってのは
すばらしいんだ

いきてるってだけで
ありがたいんだ
いきてるってだけで
おおもうけなんだ
いきてるってだけで
だいきせきなんだ
いきてるってだけで
ばんばんざいなんだ

だからこそ

いきてるものを
たいせつにしなきゃいけないんだ
いきようってしてるものを
きずつけちゃいけないんだ
どうぶつも
しょくぶつも
ひとも
じぶんじしんも

いきてるってのは
すばらしいんだ


なあむ

とりとひこうき

とりは
いのちが
つくりだし

ひこうきは
ひとが
つくりだした

とりは
なめらかに
そらとともにあそび

ひこうきは
ばくおんをならし
そらをけちらしてさる

とりは
しんで
あとかたなく
つちにもどり

ひこうきは
こわれて
ごみのやまを
のこす


なあむ
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